不妊治療と仕事の両立プロジェクト〜葛藤やそれを乗り越えるための工夫〜
こんにちは。F LABOの黒木です。
前回の記事はご覧いただけましたでしょうか?
今回は、現在、不妊治療に励んでいる方々に向け、治療と仕事の両立をする中で感じている葛藤や、それを乗り越えるための工夫等をシェアしたいと思います。ぜひ参考にしていただけたら嬉しいです。
私も、実際に不妊治療と仕事を両立した経験がありますが、いかに時間とお金の捻出が大変かを実感しました。
「いつか子どもを授かれたら良いな。ただそれにはお金が必要だし、キャリアも諦めたくない・・・」
不妊治療という、”ゴールの見えないマラソン”を、いつまで続けるのか、自分の気持ちに対し、どこで折り合いをつけるかといった、様々な葛藤がありました。
意見交換会でも、
不妊治療では、通院時間が指定されるケースが多いため、仕事との両立が困難。
急に診察予約が入ってしまった場合、半休や全休をどう使うかを迷う。上司に相談しにくい。
時短勤務をしても、通院で帰宅が遅くなるため、体への負担が多く、不妊治療に悪影響が出るのではと不安に感じる。
通院時間に合わせて顧客とのアポイントを調整しなければならず、迷惑をかけていると感じる。
治療がうまくいかなかった場合、メンタル的なダメージが大きいため辛くなった。
など、みなさんそれぞれ多くの悩みをお持ちのようでした。
また、それらの葛藤を乗り越えるためのポイントとして、
有休を使い、仕事から離れて、身体と心を向き合う時間をつくった
会社から近く通いやすい病院を探した
不妊治療の経験がある社員や話しやすい上司に相談した
等をあげてくださいました。
そのほか、治療と仕事の両立を意識したからこそ、周りに頼ることの大切さ、時間内生産性が高まったなど、ご自身にとってプラスになったことも伺えましたので、現在同じようなお悩みをお持ちの方は是非参考にしていただけたらと思います。
そして、実際に、厚労省が行った調査(※1)を見ても、不妊治療経験者の約半数が仕事と両立しており、
そのうち10.9%は退職、7.4%は雇用形態の変更をしているそうです。
また、仕事と両立の難しさを感じる理由も、通院回数や病院の待ち時間と仕事の日程調整のバランスが取りにくいなど、実際に意見交換会で伺った意見と重なる部分もありました。
※1:出展:「不妊治療と仕事の両立に係る諸問題についての総合的調査」結果概要
さらに、当プロジェクトで行ったDAC社員向けのアンケートの中でも、働きながら治療に取り組む上での障壁として、時間調整の難しさ、金銭面のほか、精神面・体調面での不安・悩みを感じている方が多くいらっしゃいました。
私も、経験者の一人として思うのは、仕事と不妊治療を両立することは決して簡単ではなく、人により治療内容が様々であることから周囲に相談しにくいのも事実だということ。
だからこそ、性別や治療経験の有無に関わらず、ひとりひとりが不妊治療に対する知識向上を図ることで、相互理解が進み、誰にとっても働きやすい環境が作れるのではないかと思います。
F LABOとしてもそのような環境づくりを目指し、これからも様々な企画を検討・実施していきます!!
次回は「周囲のサポート」に関するテーマで掲載予定です☺
お楽しみに!