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【社員座談会】能登災害支援ボランティアに参加して

DACグループ広報の堀岡です。
先日、令和6年能登半島地震支援活動に関するご報告として記事をアップしましたが、実際にDACグループの代表として物資を現地に直接お届けし、炊き出しにも参加してくれたメンバーはどのように感じたのでしょうか。
まず今回は、中心となって活動してくれたデイリー・インフォメーション中部の皆さんに座談会形式でお話を伺いました。


-DIN中部は北陸のクライアントも多く、震災が起こって衝撃も大きかったと思いますが、社内ではどんな感じだったんですか?

森川 自分は北陸のお客様が多く、昨年末にちょうど輪島市と珠洲市にインバウンドの案件でお伺いしたところだったんです。そういうこともあって、アラートで石川県が出たときにぞっとしました。名古屋でも相当揺れたので、相当な被害なんじゃないかと覚悟しました。
北陸のクライアントも多く、また、佐々木さんもそうですが、北陸出身の社員も多いということもあって、その日のうちに会社のLINEは活発に動きました。
出社してからは、お客様が心配で連絡を取りたかったのですが、ライフラインも整っていないという報道の中、電話するのもご迷惑になるかと思いできていませんでした。しばらくして一度電話してみたんですが繋がらず・・・。メールも一応入れておいたのですが、もちろん返信はなく、それどころではないんだろうなと思っていました。金沢や加賀のお客様に連絡してどんな感じか伺ったりはしたのですが、なかなか状況を把握できないという状態が続きましたね。

-かなり混沌とした状況だったんですね。佐々木さんは富山ご出身とのことですが、大変だったんじゃないですか?

佐々木 そうですね。ちょうど富山に帰省中でした。富山はこれまであまり大きな地震がなくて、祖母が80歳くらいなのですが、今までで一番大きな地震だったと話していましたね。避難もしましたが、能登や輪島と比べると・・・。今回実際に見てきましたけど、本当に見ていられないくらいの被害でした。元日だったこともあって、多くの人が帰省しているなか被災された方も多かったですよね。

-皆さんは自ら手をあげて今回の支援活動に参加されていますが、どういう思いから立候補されたんですか?

河合 私は進行管理の仕事をしていて、森川くんの輪島市と珠洲市の仕事にも関わっていたんです。9月10月くらいで取材にいった内容を配信したばかりで、今回の震災が起こって。ニュースをみた時に、自分のよく知った場所でこんな大変なことになっていて、何か自分にできることはないかと思っていました。
みらさぽの活動をサポートする「みらいサポーター」の役割を担っているので、いち早く支援の話を知ったのですが、ぜひ行きたいと思いました。

森川 新卒で入社して9年近く経ちますが、石川県のお客様が非常に多く、これまでたくさんの案件を任せてくださっています。お客様からお任せいただいたお仕事で自分も生活できているという感謝の思いを持っていました。だからこれまでも還元したいという気持ちがあり、プライベートでも石川県によく旅行に行ってきたんです。
とても思い入れもあって、お客様も心配だったということが理由ですね。
また、ニュースやインターネットで得られる情報は限られています。実際目で見て感じ取れるものも多いんじゃないかなと思いました。やっぱり観光で成り立っている地域でもあるので、風評被害に惑わされず、適切な情報を届けたい。観光に携わるものとして、目で見て確かめて、今何をやるべきかを知りたいという思いから手を挙げました。

佐々木 私も森川くんと近いんですが、入社して10年近く北陸に携わってきて、お世話になってきたので、恩返しではないですけど、何かお役に立ちたいという気持ちでした。
話を聞いたとき、絶対に行きたいと思いました。ボランティアは個人でもできますが、会社として取り組んでくれたことに感動しました。こういう機会を作ってくれてありがたかったです。

-個人的にも行こうと思っていたところ、会社としての取り組みがあったので参加したということですね。佐野さんはどうですか?クールな印象があったので、失礼ですが個人的には意外だなと感じたのですが。

佐野 僕はちょうど東日本大震災が起きた頃に入社したんです。入社して次の年に、DACの年代別の農業研修で東北にりんごの花摘みにいったんですね。そのときに東日本大震災の被災地を見学させていただきました。被災地を初めて自分の目で見て、非常に衝撃を受けました。今自分が当たり前のように仕事をして生活をしているけど、それが急になくなってしまった人たちがいるんだなと実感しました。それで、こういった災害が起こって被災された方がいたら、その時すぐに自分にできることをしたいなと思うようになったんです。

DAC若手研修では、毎年東北の被災地に行っています(写真は2018年)

-取締役としても背中を見せたいという思いはありましたか?

佐野 今自分は立場的に偉そうなことを言っていることが多いんですよね。でもこういう立場だからこそ、リーダーシップをとって「利他の精神」ということに気持ちが向く社員が増えてくれたらという思いはありました。
企業って業績だけに目が行きがちですが、DACでは「人間としてあるべき姿」を学ばせてくれる。それは石川代表がずっと社員に教えてきてくれたことだと思うんですよ。もちろんビジネスとして成功していかなければいけない。でもその中で人として忘れてはいけないことがあって、それがDACイズムだと思うんですよね。それを自分自身が経験して伝えていきたいと思ったんです。

-実際現地にいかれてどんなことを感じましたか?

佐野 多くの自治体から派遣された方々やたくさんのボランティアがいらっしゃる一方で、窃盗も多いとのことで、世の中の善と悪を両方見た感じがしました。
膝をついて泣いていらっしゃる方がいらっしゃる方がいたのも非常に心を痛めました。
一方で明るくお声をかけてくださる方も多くて、それも印象的でしたね。

佐々木 大変な思いをされているはずなのに、元気にお声をかけてくれる方も多くて嬉しかったです。「どこから来たの?」とか「(料理に)何を使っているの?」とか聞いてくださって。永井シェフが北海道の食材にこだわって、美味しいものを作ってくれたので、北海道のお話をすると、「北海道にはなかなかいけないので嬉しい」とか「おしゃれで美味しいものが嬉しい」と言ってくださったり。

-今回はNIKI HillsのワインHATSUYUKIも提供したんですよね?

佐々木 はい、ご希望の方には食事と一緒にお渡ししました。実は個人的にはワインってどうなんだろうって思ってたんですよ。でもお正月からお酒をなかなか飲めない状況のなかで、束の間ですが楽しんでいただいた方がたくさんいて、それがDACの作ったお酒ということが嬉しかったです。

佐野 ワイン、買いたいと言ってくれた方もいたよね?

佐々木 そうなんですよ!お財布持ってきて、美味しかったから買いたいって。炊き出しが終わる頃、ワインが少し余ったので、その方にハーフボトルを差し上げました。

-NIKI Hillsのワインをそんなに喜んでいただけて嬉しいですね!
炊き出しは、全然知らない場所で、慣れないことだったと思いますが上手くいきました?

佐野 現地に入って、思った以上の雨・雪で雹まで降って、火が消えたり、思うようにいかないこともあったんですけど、やっぱり一つの共通のゴールを持っていたので、円滑にまわりましたね。特に話し合ったわけではなくても、みんな自分が得意なことがわかってきて自然と役割分担ができていたり。「やっぱDACすげーな」って思いました(笑)。

佐々木 みんなどこかしらのポジションにいて何かやっているというのがすごかったですよね。

河合 手持ち無沙汰な人はいなかったです。みんな自分の役割がわかっているというか。本当に最初、「駐車場どこ?」くらい現地の情報が何も分からないなか、到着してからはすごかったですよね。机しかない中で、速やかにセッティングして、みんなが出来ることを連携してやれたので。

-全員が共通の目的を持ってすべきことをわかっている状態って素晴らしいですね。
逆にこうすればもっと良かったと思うことはありましたか?

佐野 被災された方が何を欲しているかを事前にもっと知れたらということですかね。

河合 そうですね。避難所によって、欲しいものがこんなに違うんだなというのは実際に行ってみて思ったことでした。コンロとか生活に身近なものが足りていないという人たちもまだまだいらっしゃったので、そういうのもプラスアルファで持っていけたらよかったなと。
炊き出しについて言えば、車で来られている方も多かったからワインを飲めないと言う方も多くて。持ち帰れるようにできれば良かったなと思いますね。

佐々木 足を悪くしている方とか会場に来れない方の分も持ち帰って避難所で一緒に食べたいということで、一人で3〜4つ欲しいという方が多かったんですよね。そういう意味でも持ち帰り用の容器があると良いですよね。

-そうだったんですね。炊き出し会場って避難所から近いところにあるのかなって思ってました。車で来られる方も多かったんですね。

森川 避難所からちょっと距離がありましたね。会場は本当に輪島の中心地で、火事があった場所のすぐ近くだったので。

-事前準備はかなり入念にされていましたが、やはり現地にいかないとわからないこともありますね。

森川 そうですね。ニュースで見てはいましたが、思った以上に道は本当に大変でしたね。隆起していてぼこぼこになっていたり・・・。

佐々木 瓦礫も散乱していて、ハイエース2台で行ったんですけど、パンクしないようにゆっくり気をつけて運転しました。

佐野 でもこのメンバーでいけて本当に良かったなと思います。森川君が現地のことをよく知っていたからこそ、どうすれば良いかわかったことも多かったので心強かったですね。

輪島への道中には、地滑りを起こしている場所も多数ありました

-全てにおいて、なかなかない経験をされたと思いますが、この経験を通して周りに伝えたいことはありますか?

河合 今回自社の感度が高かったのは嬉しかったです。「利他の精神」が根付いていることを誇りに思います。DAC全体で石川代表の思いは継承されていっていると思うので、これからも誰かが困っていたら手を差し伸べられる会社でありたいし、個人個人だけが感度が高いのではなく、もっと会社全体でそれが当たり前という風潮になっていけばより良いなと思いますね。

森川 会社として向き合えたことを誇りに思います。
最近「実は炊き出しに行って・・・」という話を石川県のクライアント様にお話しすることが多いんです。担当者様には輪島に実家がある方もいて、「なかなか帰ることができない中、名古屋の会社がこういう支援をしてくれた」ということを非常に喜んでくれました。
また、何か支援をと思っている企業様も多いんですけど、現地に足を運ぶ方法が見つからず、「どうやっていったの?」と聞かれることも多くて、「率先して行けるってすごい会社だね」と言ってくださり、誇らしい気持ちになりました。地域に携わる仕事をしている人が多いので、今回の支援を知ってもらって、こういう時に率先して手を挙げられる人が増えると良いなと思います。

-どんな事業も地域や社会と関わらないものはないですもんね。

佐野 HRとしては、これまで観光ソリューションほど地域に関わっているという認識はなかったですが、何か実業務で報いることを考えていきたいですね。DACが大切にしてきたことは「人に対する思い」だと思うので、トップや経営陣がそれを体現して、一緒にやっていくことは非常に大切なことだと思います。

佐々木 (今回は主に中部からということになりましたが)DACグループの社員は、行きたいと手を挙げる方は多いと思うんですよ。今回は私たちが行かせていただきましたが、これはDACとしての取り組みなので、自分ごととして捉えてもらってクライアント様や周りの人たちにもお話してもらえたら良いなと思います。
中部の新井社長も、2回目3回目と継続して支援を続けていきたいという話もされていますし、「誰かがやっている」とかではなく、全員が「自分たちがやっているんだ」という意識を持って引き続き被災地に心を寄せてもえらたらと思います。

河合 ボランティアってハードル高いなと思ってたんですけど、実際に行ってみたら、案外できます!普段皆さんがされている仕事のほうが難しいかったりもすると思うので、行きたいと思われている方は是非機会を見つけて参加してもらいたいです。

森川 もちろん輪島や能登には、今は観光で行けないんですけど、石川県には行ってもらいたいですね。風評被害もありますが、金沢・加賀の方は切実に来てもらいたいと思っているので。本当に良いところなのでぜひ!

-東京からだと北陸新幹線も敦賀まで延伸されましたしね。個人的に私も石川県は大好きな場所です。金沢も加賀の温泉地も良いですよね。ゴールデンウィークあたりに計画を立てようかなと思います!皆さん、今回は本当にお疲れさまでした。そして貴重なご経験を共有してくださりありがとうございました。



次回はDANとHDのメンバーからお話を伺いたいと思います。


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