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日常生活・職場から知るLGBTQ<2>
こんにちは。ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)委員会、DACホールディングスの寺島です。
寒い日が続いていますが皆さんは体調など崩していませんでしょうか。睡眠、栄養をしっかりと取ってこの寒さを乗り越えましょう。
さて、D&I委員会による【LGBTQ】連載も5回目となりました。
今回はLGBTQに対して関心を持って頂く為の一つの視点として、LGBTQ市場(マーケット)についてお話したいと思います。
ピンクマネー(ピンクマーケット)とは
最近ではLGBTQなど性的マイノリティの人たちの旺盛な購買力や消費意欲を指す用語として「ピンクマネー」という言葉が使われており、その規模は全世界でおよそ560兆円にのぼるといわれています。
背景には、みずからを性的マイノリティだと自認する人たちの増加があり、
特に、Z世代と呼ばれる若者の間では5人に1人がLGBTなどの性的マイノリティだと自認しているといい、こうしたコミュニティの購買力が経済に与える影響は年々大きくなってきています。
私も「5人に1人」と聞くと多いと思ってしまいましたが、固定観念を崩していかなければいけませんね。
どんなビジネスが?
実際のビジネスの事例としては下記のような物があげられます。
・観光分野:性的マイノリティの人々を対象としたクルーズツアーの展開や、宿泊施設などでの性の多様性に関する従業員教育
・ウェディング分野:同性婚など、ジェンダーフリーのウェディングサービスの展開
・金融分野:異性婚だけでなく同性婚を前提にした生涯保険や医療保険の設計、性的マイノリティの人々を対象にした総合金融サービスの展開、窓口対応の従業員教育
・マーケティング、広告分野:性の多様性を考慮した、LGBTQフレンドリーな広告展開
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Z世代の5人に1人が性的マイノリティを自認していることを考えると、ウェディングや金融など従来はマジョリティを対象とした商品・サービスがマイノリティ向けの商品・サービスを提供することは、大きなビジネスチャンスに繋がると感じました。
課題
LGBTQ向けの商品やサービスをアピールすることに違和感を覚える人もいますし、LGBTQに特定した商品、サービスが逆差別に繋がるという意見もあります。
しかし、大切なのはLGBTQの人達が社会で違和感無く生活できるようになることであり、LGBTQ向けの商品ということだけを前面に押し出すだけでは、金儲けの為だけのLGBTQビジネスだとすぐに見透かされてしまう可能性があります。
LGBTQの方が100人いたとしたら一人一人考えた方や趣向が違うのは当然なことで、どういうニーズが必要な人向けの商品・サービスなのかをしっかりと掘り下げ提供を行い、良い物でなら継続して受け入れられるということではないでしょうか。
企業として考えるべきこと
ビジネスの枠を超えてなぜ、LGBTQコミュニティの支援を企業としてするのか。そこに価値観を見出し、行動することがこれまで以上に企業に求められていると思います。
LGBTQ向けの商品サービスが、異性愛の人達となんら変わりない制度や人々の眼差しに繋がっていくことが理想であり、LGBTQに対する配慮が日常的に存在する商品・サービスに当然のように反映されている未来がくれば良いと思いました。
最後まで、読んで頂きありがとうございました。
今後ともD&I委員会の活動にご期待ください。